百年日記帖

ukiyo girlというバンドの人の非商業的な日々 目指せ百年

よかった曲

ムラオキくんに教えてもらったHoopsのDave Ostermanによるソロ。2分足らずの尺にパツパツのシンセ・ファンクが詰め込まれている。これを聞くとHoopsの特徴である、ウワモノがドリーミーなのにリズムが手数多くてキメがかなり効いてるという不思議な聞き心地の謎がわかる。今年の終わりの方に音源出すみたいなことを言っているが、まだ出ていない。

今年、特によく聞いていたリヴァプールのバンド。元々Trudyという名前だったがTrudy and the Romanceに改名したらしい。バンド名にロマンスって入れちゃうくらい、呆れるほどにロマンチック。Mutant 50's PopやEP名でもあるJunkyard Jazzという引きのあるジャンル名は、Mac Demarcoの言うJizz Jazz的な雰囲気があり、3人組時代の音源はどこかMakeout Videotapeに近いところがあります。メンバーの服装がヴァージンスーサイズのホームパーティーみたいで最高。キーボードを弾いている女の子は、別の動画だと男ものの服を着ていて、声も男。男性なのか女性なのかわからないが、そういうところも良い。同郷のHer'sのアルバムも良かった。

Moses Sumneyの待望のファーストより。PVがそういうイメージというのもあるけど、ジョージ・ルーカスの『THX 1138』のような70〜80年代のSFみたいな空気を感じる。ピアノの弾き語りバージョンを聞くと、曲の輪郭がはっきりしてまた良いです。

 たまたま見つけた、ふざけ〜なジャケに惹かれて知った。The 1975のネオンライトっぽいピンクのイメージではなく、MVの最初に映し出されるちょっとくすみがかったベージュに近いピンクカラーがあらわしているように、カルト寄りのマシュー・ヒーリーという感じがします。シングルなので移動のちょっとした隙間によく聞いていた。アルバム出たら売れそうな気がします。

初めの方に出たアルバムも良かったし、Tennisはいつだって安心して聴けます。MVの感じもいい。

何度も繰り返し聞き、影響も受けた曲。MVを撮っているCC WadeはKing KruleやJerkcurbも撮っているモリッシー兄弟の変名で、あの辺りはビデオからアートワークから全部自分や友達の中で作っちゃって、なおかつクオリティがめちゃくちゃ高いのがすごいなあと思う。日本で言えばミツメの感じと似ていて、大きなところに任せずに自分の仲間うちで好きに表現できるというのは、世界的に今の音楽の一番良い在り方なのかなと思います。恐るべしサウスロンドン。

そんなサウスロンドンの若大将、アーチーマの待望のセカンドより。ファーストよりも更に内省的で、アレンジも不眠症だったり幻覚を思わせるようなフラフラとした音像に。Midnight 01やLa Luneなど、ライブではもっとラウンジっぽいジャズというか、バンドサウンドという感じですが、アルバムだと宅録のような内に入り込んでいくような感じになっていて、どちらも良いです。アーチーマは予想をいつも飛び越えてくる。

同じくサウスロンドンより。Jerkcurbはアーチーマよりもっとあからさまにロマンチックで、そのロマンチックさというのが映画っぽいところがあり好き。そして相変わらずMVのクオリティがすごい。

King Kruleとツアーをまわったニューヨークのバンド。ファーストはもっとパンクっぽいけどセカンドは電子音が増えた。ライブ映像を見ると、なぜかギターではなくバンジョーを使っていて、めちゃくちゃ変。その上サンプラーでノイズを出したり、スリーピースなのに音が分厚く、イカつい。繁華街や怖いところなどを歩くとき、強い気分になるためによく聴いていた。

ジャック・ステッドマンの音楽は、僕の成長と共にあるのか、というくらい、節目節目で素敵な音楽を提供してくれます。サンプリングを多用しても、ジャック・ステッドマンが強くあらわれていて、彼の存在や良さを再認識するようなアルバム。

休日にこれを聴きながら外に出ると、一気に「良い休日感」が出る。ベニー・シングスがフィーチャリングというのがまた良い。

Rex Orange Countyつながりで。「Flower Boy」も今年よく聴いたアルバムの一つ。

ノルウェーの恐るべき18歳、boy pablo。僕の前のiPhoneは容量が少なくて音楽を入れたり消したりしていたんですが、このEPは常に入れていました。中でも最後のReady/Problemsという曲が良く、最初のドラムフィルなどを聴くと、マックデマルコChamber of Reflectionにあこがれて作り、だけどそれが十代特有の感性によって、模倣を越えて特殊なエモさを生み出している。これを20代そこらの人間がやろうとすると、ただの模倣になってしまい、あこがれを強く持てる十代ならではというか、奇跡的な感覚で作られたものだと思います。

曲も映像もよく、ひたすらにロマンチック。2分半辺りで一度ブレイクし、ブリバリにエモなギターと歌が入ってくるところで、毎回ぞわっとする。影響も受けた一曲。

二分ほどの尺で、後半をほぼメロトロンをブリバリに鳴らして終わるという大胆すぎる曲。アルバムもフランスやイタリアなどの古い映画のサントラのようでとても良かった。

アーチーマがボーカルの曲の中では、King Kruleよりも好きかもしれない曲。なにかが起こりそうな緊張感が最初から続き、中盤で走り出すようにハンマービートが入ってくるのにめちゃめちゃシビれる。聴いていると走りたくなる。洋楽で言えば今年のベストくらい良い曲。

元ヴァンパイアウィークエンドのロスタムのソロより。去年出たハミルトン・リーサウサーとの共作の流れを汲むようなロマンチックな曲。自分の目指す方向の先に、こういう曲があらわれると安心します。

YouTubeでたまたま見つけてよく聴いていた曲。MVが「サブマリン」だから、良い曲に聞こえてるだけなのかもしれないが、センチメントであたたかいアコギにメロトロンみたいな小さい弦楽器の音と、つぶやくような歌が沁みる。「I like you」と繰り返し歌う声に、僕のような人間はどうしてもファッキン・イーモゥを感じてしまいます。

ローファイな音に、けだるそうな歌声、海外のインディー女子っぽいノリの映像と、宅録女子の良さがすべてつまった曲。他の曲もキュートでセンスがある。来年辺り、どこかからちゃんとした音源出したらあっという間に売れそう。

クリストファー・オウエンスのいまにも泣き出しそうな歌声を聴くと、こっちまで泣き出しそうになる。Curlsというバンド名にもぐっとくる。

Pascal Pinonの片割れ、ヨフリヅルのソロ。幽玄で広がりがあるのに、キーボードがおもちゃみたいな音でぐっとくる。去年出たPascal Pinonのアルバムも良かった。自分は結局こういう音楽が好きなんだな、と思わせられた曲。

Ice Creamで知って、ようやく音源が出たフランスのバンド。自分たちの音楽をold waveと名乗っているのにうなずけるし、ちょっとバカっぽいユニークな雰囲気も良い。

初期のベッドルームな感じも好きだけど、新しいアルバムの感じがすごく好きでよく聴いていた。こういう色気のあるパフォーマンスをしたいと思うけど、自分には出せないなと思う。

 YouTubeでたまたま見つけて一聴惚れした人。音自体はタイラーザクリエイターのあそこ等辺と共鳴する感じあります。ナードでメガネで一人でコミカル、というキャラクターはJerry Paperを思わせるところあります。

前作よりもアコギが印象的で、音像もクリアで独特なボーカルが際立っていて良い。さっきのJFDRといい、ほぼ同世代の人たちの音楽に自然と惹かれることが多い。

 

 

ヤングたかじんTwitterで知る。なによりフロウがかなり特徴的で聞き心地が良い。演奏しているのは兄弟らしい。ラッパーがマイクではなく「ギターのピック」をラップしているというのが新しいし、そこで語られている風景というのがユーモアにあふれていて、とても素敵。

SUMMITはテーマソングも良かったし、dooooやもちろんPUNPEEの「Modern Times」も良かった。その中でも年の初めからよく聞いていた曲。

このPVで爆ハネしたJEVA、呂布カルマが言うように「イオン」をラップするということが今の時代でなによりもリアルな感じがする。カウリスマキの「街のあかり」をあからさまにオマージュしたジャケットに、「過去のない男」をサンプリングした「oh!!!米」のMVと、カウリスマキ愛を感じる。都市部から離れた田舎に住み、巨大ショッピングモール、イオンで飯を食い、服を買い、生活しているような人間にとって、カウリスマキのような生活様式というのは、ひどくあこがれて見えてしまうのだと思う。「oh!!!米」の最初、「過去のない男」のソーセージスタンドのシーンを羨望のまなざしで見つめながら、鍋からインスタントラーメンをかきこむ姿はそのまま僕で、心にきました。

カウリスマキつながりでキセルの「富士と夕闇」。冒頭に出てくる赤いやかんは意識的かそうでないか、まさしく小津安二郎デンマークで買い、映画の中であからさまに置かれ、なおかつ、それに影響されヘルシンキカウリスマキが買ったという「赤いやかん」で、その上にコーヒー、犬、茶畑、さびしげな鉄塔、おもちゃみたいなラジカセと地球儀、『パターソン』的な詩を書き留めたノート(おそらく)に、とぼけたようにヨレるリズムとフルートと、僕の中の極めて狭い範囲の、好きなものたちが全部登場していて、一番どきどきした曲。

茶畑つながりで、これも西武線沿線のさびしい風景が映像となり、それにぴったり寄り添うような曲が印象的。ceroの高城さんが大学時代、入曽に住んでいて、それを踏まえて前に「埼玉のあの辺りで青春時代を過ごした人にしか描けない、さみしさやエキゾチズムがある」みたいなブログを書いたら高城さんがいいね、してくださって嬉しかった。僕が高校時代、毎日見ていたのも「ロープウェー」のような茶畑と、さびしげな鉄塔が広がる風景だった。飴屋さんの佇まいもシビれる。余談ですが、山下澄人の「を待ちながら」を見に行ったとき、劇中で山下さんが飴屋さんを指しながら「なんか黙ってて難しいこと考えてそうやろ?なんも考えてないねん」みたいな台詞があり、笑った。

誰もが認める2017年の大名曲。コード進行はミニーリパートンのLovin' Youなのに、細部でミツメっぽい”外し”があって、メロディも歌詞も初期の甘酸っぱい感じと、最近の霧や白昼夢のようにもやもやした感じがちょうどいいバランスで現れていて、ずるいなあ、と思う。ミツメはどこに向かっても全部良いから、もうほんと好きにやってください!という感じ。

曲も歌詞もMVも全部良い。ワクワクミツメまつりでようやくライブを見れたけど、極限に削がれたアコギにドローンっぽい幽玄な音がサンプラーで重なって気持ちよかった。WPMはずっと期待していたFamily Basikのアルバムがようやく来年出るそうで、それも楽しみ。

バルーンいぐちくんに教えてもらったアイドルネッサンス小出祐介の詞曲も良い上にメンバーの感じや歌が良い。PVの舞台がほぼ地元で、見慣れた風景が映っているのもぐっときました。「決まらない前髪をまた風が乱してゆく/いつまでも私たちきっと決まることなんてないんだろう」というパンチラインから、パンチラインが続く、パンチラインの応酬。余談ですが今年初めてベボベをまともに聞き、いいなあと思いました。

hanagumori

hanagumori

  • provided courtesy of iTunes

 その流れでバルーンの「hanagumori」。夏に彼らと企画でご一緒したときに聞いてから、いいなあと思っていた曲。キックやクラップの音や、印象的なパッドシンセのリフなど、日本でまだ聴けていないような音なのに、海外のあからさまな模倣にもなっていないところがすごい。バンド名にイメージが寄ってるだけかもしれませんが、この曲を聴いていると、アルベール・ラモリスの「赤い風船」のように、花曇りの空に色とりどりのバルーンが飛んでいる風景が浮かびます。AYCの「Slip Outも共作の「Carousel」もとっても良い曲。

今年の初め、僕たちの企画に出てくれたナツノムジナ。ムジナはライブも圧倒的な上に、音源もアートワークも、すべて良い。「淼のすみか」はマインドトリップがテーマだそうで、「暈」は特にそれが象徴的で、Aメロでパッパッと切り替わる映像とそれに対応するかのような演奏は、あらゆるイメージが目まぐるしくフラッシュバックしたり、移り変わっていくようで、アルバムの最後にそれが彼らの代表曲「渚にて」で終わる、というのにシビれる。もう多くの人から大きな評価を受けつつある彼らですが、もっともっと評価を受けるべきアルバムだと思う。

アフターダーク

アフターダーク

  • For Tracy Hyde
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 待望のフォトハイ2ndより。J Dillaみたいなタメの効きまくったドラムが特徴的で、デモを聞いたときから気になっていた曲。途中で入るレカさん(通はこう呼ぶ)のラップパートのフロウがかつての名曲Summered Awayを思わせるところがあり、どうやらレカさん(通はどうしたってこう呼ぶ)がレコーディング前、聞いて意識していたらしい。ファーストも良いアルバムだけどセカンドはもっと僕の好みと近くてブリバリに良かった。スガさんに「アフターダーク、ライブでやってくださいよ」と言ったら「いや、あれはライブでやるのは無理」と言っていた。ぜひいつか聞きたい。

後悔

後悔

  • 柴田聡子
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 なにを食べてどうやったらこんな曲が書けるのだろう、といつも思う。初の詩集「さばーく」も装丁からなにからすべて良くて、今年よく読んでいた。

煙突(モクモクremix)

煙突(モクモクremix)

  • どついたるねん
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 こないだEPが出てからずっと聴いている曲。原曲とは違うハネたドラムが気持ちいい。