百年日記帖

ukiyo girlというバンドの人の非商業的な日々 目指せ百年

メロウイエロウ

 深川麻衣さんも、橋本奈々未さんもいた頃の「乃木坂ってどこ?」を見返しながら「ヘ、エヘ......エヘへ......」とニヤついていたら、夏が来た。馬鹿だから季節のはじまりと終わりに気づく事ができないので、おじさんがキワめの短パンを履いているのを見かけて、ようやく「うわ、夏じゃん」と思って、焦った。「(おじさんがキワめの短パン履いていることに)気づいたら俺は、夏だった」って最悪だ、不透明少女だ。おじさんがキワめの短パン履いているのを見て始まる夏っていやだな、と思ったけど始まってしまったものは仕方がない。

 高校時代に読んだ以来、特に他作品を読むわけでもなく、本棚の片隅にしまってあった絲山秋子の『袋小路の男』をなんとなく読み返していたら、すごくよかった。女性が男性を12年間ひたすら片想いし続ける、みたいな小説なんですが、高校時代に読んだときは表題の『袋小路の男』しか読んでいなくて、男性側の目線も描かれる『小田切孝の言い分』を読んだら、様相が全然違ってシビれた。やっぱり、人から恋愛相談などを受けても、その人の目線でしか物事は語られないし、結局二人のことは二人の間しかわからないんだよな、と思った。少し前の「ボクらの時代」で山下澄人町田康又吉直樹が出ていたとき、「知ってから好きは恋愛のインチキである」って話になってたけど、『袋小路の男』はまさにそんな感じだった。というか、又吉さん『袋小路の男』好きだしこれ読んでそう思ったのかもな。

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 Born Idiotのファーストアルバムがとても良くて、ずっと聞いている。Ice Creamという曲が好きだったんだけど、アルバムには入っていなくて残念。アイスクリームといえば、僕はセブンイレブンの「いちご練乳氷」がアイスの中で一番好きだ。練乳のバカみたいな甘さ、最高だと思う。マックスコーヒーも大好き。サーティーワンだったらストロベリーチーズケーキが好き。僕が「サーティーワンのストロベリーチーズケーキ、好き~~」と言っても、渇いた笑いしか起きないのが悔やまれる。もし髙橋一生が「サーティーワンのストロベリーチーズケーキ、好き~~」と言っていたら、「その感じでストロベリーチーズケーキを選ぶなんていう、女子力の高さも兼ね備えているの、つよい」と嬌声が飛ぶのだろう。僕が「ラブポーションサーティーワンください」って言っても、もうそれはウケを狙いに行ってる行為にしかならないのである。前に西加奈子だったか、誰だったかが「ヒールのレスラーが甘いもの好きって言うの、ズルい」って言ってて、わかると思った。ギャップというのは落差があるから生まれるけど、僕はちょうどど真ん中というか、50点な上に、60点、40点くらいの振り幅しかないからギャップが生まれない。けど、真壁刀義が前にインタビューで「スイーツ好きとしてメディアに出るのはメディアのため」って言っててシビれた。ギャップ萌えというのは覚悟と努力の元にあるんだろう、努力を怠っている僕には、ギャップ萌えが訪れることはない。

 相変わらず、夜に眠りにつくという、人間が古来から行ってきた原始的な営みをうまくこなすことができず、4時くらいになってもずっと目が冴えている。この季節になると、もう3時半を過ぎたくらいには空が明るみだしてきていて、とても焦る。テレビをつけると4時くらいからやっている朝の情報番組が始まっていたりして、余計に焦る。ラジオを聞いても、すでに深夜ラジオは終わっていて、おはようございますの一言が飛び交っている。ダメだ、寝ようと頑張ってみても、まったく眠ることができない。音楽を聴いても効果がなく、漫才のネタとか、アイドルの番組とかを見返していると、どんどん目が冴えてくる。だけど、最近良いものを見つけた。それはユーチューバーの動画で、寝る前に見る動画として一番テンションがちょうどいいことに気づいた。とびきり面白いわけでもなければ、めちゃくちゃつまらないわけでもなく、でもなんとなく見ていると楽しくて、ユーチューバーの動画を見ていると段々とグラデーション式に眠りに入っていくことができる。しかし、ユーチューバーに頼りすぎたせいで、好きなユーチューバーのほとんどの動画を見漁ってしまった。東京のバンドマン界隈でヒカキンに一番詳しいの、僕だと思う。小学生男子にヒカキンがウケる理由もわかる。小学生男子とアイス食べながらヒカキンの話したいな、ガリガリくんおごるから。

 最寄りのマクドナルドでアイスコーヒーを買ったら、よく見かける女性の店員さんに「いつもご利用ありがとうございます!」と元気よく言われた。「ウッ!認識されてる!」と思ってドキドキした。「いつもご利用ありがとうございます!(何度も何度も来やがって、常連なら忙しい時間避けて来いや)」ということかな......と一瞬あらぬ被害妄想が浮かんだけど、お姉さんの純真な笑みを見たらその不安は消えた。そのお姉さんはめちゃくちゃハキハキしていて、声が特徴的なハスキーボイスだった。きっと、マクドナルドが大好きで、接客で毎日毎日大声を張り上げていたら、ガラガラになってしまったのだろう。店鋪に一人はいる、接客に命かけてる感じの人、自分に持ってないものというか熱量があって、羨望のまなざしで見つめてしまう。コーヒーを待っている間、子どもがハッピーセットのおもちゃをお姉さんに尋ねていて、「ごめんね、スヌーピーはもうないの」と優しく対応していた。子どもが「え~、ないの」と言うと、お姉さんが「そうなの、ごめんね。でもまたきてね」と言っていて、「好きです!!!!!また来ます!」と思った。お姉さんにも、あの小さい女の子にも、バカみたいに良い事起これ~~と思いながら、コーヒーにガムシロップ入れたらこぼして服に思いっきりついた。まあこの分、あの二人に良い事起こればいいな、と思ったのであまり気にならなかった。

 駅前の自販機にメローイエローが売っていたので、なつかしいと思って、買って飲んだ。一口飲んだ瞬間、「こんな味だったっけな」と思った。雨降りの朝でもないし、ばらの花も持ち合わせていないし、ましてやジンジャーエールでもないし、安心な旅に出る相手もいないけど、それなりに日々を送っている。

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